開業70周年記念アフタヌーンティー
山、川、海、大地でつながる自然の恵み
志摩時間 2020年冬号より
林業が盛んな松阪市飯高町は、隣の飯南町と合わせて香肌峡(かはだきょう)と呼ばれ、大和と伊勢の国分け伝説が残る元伊勢と呼ばれる場所です。春日の天児屋根命(あめのこやねのみこと)伊勢の天照大神(あまてらすおおみかみ)が櫛田川に巨岩を投げて国境を決めたとされる礫石(つぶていし)があります。
ホテルでは開業70周年記念アフタヌーンティースタンドを三重の木材で作るという企画が生まれ、飯高町作滝にある製材所もくいち・マルゴ株式会社に制作を依頼。
自然への感謝、という想いをデザイン。
木材を選定した前川さんと制作作家の金屋誠さんの工房を訪れました。
樋口総料理長は「今まで積み重ねてきたホテルの伝統の中で、海や山など自然の豊かさを料理を通じて伝えてきました。ホテルは自然への感謝と循環を祈る神宮(伊勢神宮)のお膝元にあり、そのようなイメージを木製スタンドで表現できればと考えていました」。
金屋さんは、神宮内宮前の宇治橋に立ち、伝わってきた感覚を取り入れたといいます。「ふたは3つの板を組み合わせ伊勢湾に流れ着く櫛田川、宮川、五十鈴川を表し伊勢の森から海への循環を表現しました。宇治橋を渡って神宮という研ぎ澄まされた空間に入っていく感覚は台形でデザインしました。取っ手は宇治橋を渡りその先の鳥居に、神宮の象徴でもある太陽が美しく昇るイメージを表しています」。
試作品を前にデザインのイメージを聞いた樋口総料理長は、前川さん、金屋さんの想いがとても嬉しかったと話します。金屋さんは「それを聞いて私も涙が出そうになったんですよ。スタンドには釘は使わず、伝統的な木組みにこだわりました」。カフェ&ワインバー「リアン」・鉄板焼き「山吹」料理長の栗野シェフは「アフタヌーンティーには、旬の食材に加え、地元の素材をより多く取り入れ、スタンドに込められた想いとともに食の宝庫三重の魅力を感じられるものにしたいですね」と語りました。
2021年1月6日スタート ホテル開業70周年記念 アフタヌーンティー
柔らかな日差しに包まれるカフェ&ワインバー「リアン」。国立公園に含まれる敷地は自然が守られ、常緑広葉樹が作り出す景観が広がります。ホテル開業70周年を記念して作られたアフタヌーンティーの木製スタンドが醸し出す木の温もりと風合いが、リアンの落ち着いた空間に溶け込んでいます。
冬は三重県産のいちごを使い様々なスイーツにアレンジ。他にも季節の素材や伊勢茶など和テイストのスイーツもお愉しみいただけます。セイボリーには松阪牛を使うなど贅沢に。海の恵みは山の豊かさから。ホテルが大切にしてきた〝伊勢志摩ガストロノミー〟を表現し、自然と風土、そして人との生活とともに育まれた三重の魅力が詰まったアフタヌーンティーの誕生です。
※要予約(前日 17:30まで)
料金 | ¥3,968 (¥4,800) |
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販売時間 | 11:30〜17:30 |
カフェ&ワインバー「リアン」 | ザ クラブ 2F 11:30−21:00 (L.O.20:30) ※現在営業時間を変更しています。 ※20:30以降のご利用は20歳以上とさせていただきます。 |
リアン・山吹 料理長 栗野 正也 | 1993年京都調理師専門学校卒業後京都、奈良、滋賀のホテルで研鑽を積み、2020年志摩観光ホテル鉄板焼き山吹料理長となる。多くの現場経験を活かし、カウンターでの会話と臨場感を愉しめる鉄板焼きを提供。 |
志摩観光ホテル季刊誌「志摩時間」
そんな季節の移ろいとともに、志摩観光ホテル季刊誌「志摩時間」では、地元の文化や豊かな自然などを通じて、伊勢志摩の四季をご紹介しています。