未来へ繋ぐ漁業のかたち
良質な伊勢まだいが育つ、熊野灘のリアス海岸
志摩時間 2020年夏号より
ホテルから車で約1時間の場所にある南伊勢町阿曽浦(あそうら)では真鯛やあっぱ貝(檜扇貝・ひおうぎがい)などの養殖が行われています。そのなかでも三重県産の特産物をエサに使用した真鯛で地域ブランド魚「伊勢まだい」の養殖が盛んです。
熊野灘沿岸の約80㎞にわたり点在する養殖漁業者14軒が集まり、三重県や三重大学などと一致団結して立ち上げたプロジェクトから生まれた「伊勢まだい」。年間を通じた出荷体制の確立、飼育数や環境の記録、さらに品質チェックなど約9年を掛けてブランド化され今も改良が行われています。そこには進化を続ける漁業のかたちがありました。
時代とともに進化する漁業のかたち。
総料理長 樋口 宏江 | 1991年志摩観光ホテルに入社。2008年ベイスイート開業とともにフレンチレストラン「ラ・メール」のシェフとなる。2014年に志摩観光ホテル総料理長に就任、2016年伊勢志摩サミットでワーキングディナーを担当。2017年に農林水産省料理人顕彰制度、料理マスターズブロンズ賞に女性初、三重県初の受賞。 |
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和食総料理長 塚原 巨司 | 1986年博多都ホテル入社。和食「四季亭」、1987年都ホテル大阪(現シェラトン都ホテル大阪)日本料理「都」、「うえまち」で研鑽を積む。2016年伊勢志摩サミットにて和食料理の提供に携わる。2019年、志摩観光ホテル和食総料理長に就任。 |
身はふっくらと、香り華やかに。「伊勢まだいのパピヨット」
個体差が少なく、安定した味になる養殖魚の良さを持つ「伊勢まだい」は与えるエサにもこだわり、大切に育てられています。真鯛が食べている三重の柑橘と海藻をイメージして、乾燥させた柑橘の皮と海藻の粉末を加えたバターを使い、包み焼き(パピヨット)に。真鯛のアラから取ったブイヨンにハマグリと鮑のジュを合わせることで、味にコクと深みが加わります。さっぱりとした真鯛の身に、海藻バターのコクが味のバランスを整え、磯の風味も加わります。さらにドライトマトで味のアクセントと旨味をプラスしました。
オーブンから取り出し、お客様の前で包みを開ければ、磯の豊かな香りが広がります。ふっくらと蒸し上がった「伊勢まだい」に様々な味わいが重なり合う一品です。
<2020年6月〜2020年8月のアラカルトメニューでご用意>
料金 | お一人様 ¥4,300 (¥5,203) |
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フレンチレストラン「ラ・メール」 | ザ ベイスイート5F ランチ 11:30-14:30(13:00までのご入店/貸切のみ) ディナー 17:30-22:30(L.O.20:30) |
「伊勢まだい」を和食の技で愉しむ
広い筏で存分に動き回ることで天然に近い味わいと美しい姿形が特徴の「伊勢まだい」の魅力を活かした一皿です。
長いヒレは、あら炊きにすることで見た目の美しさを表現。ヒレ下の「カマ」の部分は脂が乗り、ほろっと崩れる程の柔らかな身には酒、醤油、みりんで炊いた甘辛い味がよく合います。お造りは皮目を湯引きして残すことであっさりと上品な味、氷水で締めることで弾力のある身と歯ごたえのある皮の食感も愉しめます。焼物は伊勢志摩備長炭で塩焼きにし、白身魚らしい味わいをシンプルに。強火で焼き上げ皮はパリっと香ばしく、身はふっくらと旨味を閉じ込めます。
伊勢まだいの持つ美味しさを、様々な調理法で味わえるよう仕上げました。
料金 | お一人様 ¥4,300 (¥5,203) |
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和食「浜木綿」 | ザ ベイスイート4F ご昼食 11:30-14:30 (13:00までのご入店/貸切のみ) ご夕食 17:30-22:30 (L.O.20:30) |
ラ・メール ザ クラシック ガスエビのタルタル、伊勢まだい包み。
7月から8月の「セゾンラ・メール」では「伊勢まだい」を使ったメニューが登場です。
伊勢まだいはマリネすることで適度に水分が抜け、身はしっとりとした食感になり旨味、甘味が凝縮されます。刻んだ伊勢たくあんを加えた東紀州産ガスエビのタルタルを包み食感の違いと味わいの複雑さをまとめる、懐の深い味を感じることができます。
さらにビネガーの酸味、スパイスの香り、アンチョビで味付けしたパスタの一種クスクスを合わせて。ホタテのペーストに、竹炭を練り込んだチップを添え、色彩の遊び心も加えました。どんな食材とも相性良く仕上がり、様々なジャンルの料理に使われる真鯛の良さが引き立つ料理です。
時間 | 11:30〜14:30 (L.O.14:00) |
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料金 | お一人様 ¥12,700 (¥15,367) |
レストラン「ラ・メール ザ クラシック」 | ザ クラシック1F ランチ 11:30-14:30(L.O.14:00) ディナー 17:30-22:30(L.O.20:30) |
志摩観光ホテル季刊誌「志摩時間」
そんな季節の移ろいとともに、志摩観光ホテル季刊誌「志摩時間」では、地元の文化や豊かな自然などを通じて、伊勢志摩の四季をご紹介しています。