三重の風土を活かし、自然の恵みを感じる新酒が誕生

三重の風土を活かし、自然の恵みを感じる新酒が誕生

志摩時間 2021年春号より

三重の豊かな自然に育まれた食材と、多くの生産者さんとのご縁を紡ぎながら食の魅力をお届けしている志摩観光ホテル。70周年を記念した日本酒は三重の風土を感じられるものにしたいという想いを込めました。酒造りは、銘酒「半蔵」で全国に知られる伊賀の酒蔵、大田酒造。7代目杜氏、大田有輝さんが三重の酒米「神の穂」、そして三重県産の酵母MK−3を使い、華やかで繊細な日本酒造りに取り組みました。

シニアソムリエであり、日本酒のスペシャリスト「唎酒師」「酒ディプロマ」でもある杉原シェフソムリエは、オリジナル日本酒の味わいについて、「メロンや洋ナシのような華やかな香り、『神の穂』の作る柔らかな甘みとふくらみのある旨味が広がり、爽やかな酸味が上品な後味のスッキリとした辛口の純米大吟醸です。大田酒造さんの気持ちが伝わる素晴らしい日本酒に仕上げていただきました」と話します。
販売価格 ¥7,000
販売数 300本限定
三重県産 神の穂100%使用 精米歩合50% 内容量720㎖ アルコール分16度
ザ クラシック ショップ 、ザ ベイスイート ブティック にてご購入いただけます。(ホテル内各レストランでもボトル・グラスにて販売しています。)
シニアソムリエ,唎酒師,酒ディプロマ

シニアソムリエ,唎酒師,酒ディプロマ

1987年に現在のウェスティン都ホテル京都に入社。2011年全日本最優秀ソムリエコンクールセミファイナリスト。第10回フランスワイン&スピリッツソムリエ最優秀コンクールベスト10など数々のコンクールで入賞。伊勢志摩サミットでは、日本ワイン選考委員会のメンバーであり、飲料サービス責任者も担当。
三重県の日本酒の地理的表示「GI三重」のオンラインセミナー講師を務める。

手に取る方にも思いを馳せて。

純米大吟醸 神の穂「志摩」は外箱やデザインにもこだわりが。深みのある黒をベースに、渋みのある銀、そして品位ある金色を配色。ラベルには繊細な点描を施し、優しくも豊かな伊勢志摩の海、波や風の流れを表現しました。シンプルで洗練された中に、筆文字で書き上げた「志摩」の文字が新しさとともに、色あせることのない地域の魅力を発信し続けるというホテルの想いを表しています。外箱は末広がりでもある八角形を採用。記念酒を手に取る方にも多くの幸せが訪れるようにとの願いを込めています。

「志摩」を仕込む杜氏の大田有輝さん

「志摩」を仕込む杜氏の大田有輝さん

70周年という特別なお酒の注文を受けたとき、杜氏の大田さんは身の引き締まる思いだったと言います。「杉原シェフソムリエが求める、樋口総料理長や塚原和食総料理長の料理に合う酒になるような味づくりにこだわりました。純米大吟醸の雑味のないクリアな味に仕上げるため、米を浸水させる時間管理には特に気を使い、理想の味を追求しました」。今年の1月は気温が下がったこともあり、もろみの温度管理にも苦労したそうです。

大田さんは記念酒について「ホテルを訪れた方の旅の思い出として、そして三重に来たことのない方、もちろん地元の多くの方にも味わっていただきたいです。私たちは大量生産はできませんが培ってきた経験や、伊賀の豊かな伏流水、冬に冷え込む盆地ならではの風土を活かしたお酒です。自信を持ってお造りしました」。

大田酒造 1892年(明治25年)創業。伊賀盆地のほぼ中央、周囲は白鷺が飛び交う豊かな田園に囲まれた地で、厳寒期のみに出来るだけ手作業にこだわり、地域に根ざした酒造りを行なっています。酒造りの原料は三重県、伊賀産の酒米と地元契約栽培米を主に使用し、「服部半蔵」ゆかりの地「伊賀上野」にて、その名を冠した「半蔵」を醸しています。「半蔵」はG7伊勢志摩サミット2016において乾杯酒として提供されました。
取材日:2021年1月

伊勢志摩の地は、ゆるやかな時間の流れに合わせて、表情を少しずつ変えながら、四季折々の味覚や色彩を私たちに届けてくれます。
そんな季節の移ろいとともに、志摩観光ホテル季刊誌「志摩時間」では、地元の文化や豊かな自然などを通じて、伊勢志摩の四季をご紹介しています。

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